生体物質化学I分野(講座)
稲木 美紀子・衣斐 義一
ヒトの細胞には3万種類以上の蛋白質が存在します。しかしこれらをただ混ぜただけでは、生命は成り立ちません。蛋白質が、オルガネラという細胞の中のいろんな部屋に正しく運び込まれ、一人前の形になり、そこでチームを組んで働くことで、はじめて細胞の生命活動が維持できるのです。図はオルガネラの例、ミトコンドリア(赤)と小胞体(緑)の顕微鏡写真です。私たちはこのような蛋白質の輸送とかたちづくりの問題、たとえばミトコンドリアの蛋白質はどうやって正しく運ばれるのか?小胞体では蛋白質がどうやってできあがるのか?といった問題に取り組んでいます。