兵庫県立大学 学部・大学院 物質科学専攻 生命科学専攻

学部・大学院紹介 研究紹介

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学部・大学院紹介 研究紹介 About Us

理学部長・理学研究科長の挨拶

理学研究科長 吉久 徹

理学部長・理学研究科長メッセージ

自然科学を通して学ぶ「考える方法と多様性」から新しい未来へ

 理学部・理学研究科の目指すところは、自然に関する新たな知の創造とそれを担う人材の育成です。多くの新しい知は、フロンティア=周辺・境界領域で生まれます。もちろん、フロンティアが健全に発展するためには、基礎となる学問領域のコアがしっかりしている必要があります。この両方を担うべく、本学の理学部・理学研究科では、組織を挙げて努力しています。特に、私たちの理学部・理学研究科では、数学、物理学、化学、生物学、地球科学、天文学といった古典的な学問体系を「物質科学」、「生命科学」という二つの軸でまとめた学際的な組織構成のもと、柔軟な思考と飽くなき探究心で知の創造に取り組んできました。兵庫県には、大型放射光(SPring-8)・X線自由電子レーザー(SACLA)、スーパーコンピュータ(富岳)、西はりま天文台など世界に名だたる研究施設が設置されており、私たちはこれらを積極的に活用した最先端研究を展開しています。近年では、学問領域間の交流を更に高めるため、それまで物質科学研究科と生命科学研究科に分かれていた大学院組織を2019年に理学研究科に統合しました。さらに、2022年には物質科学と生命科学何れにおいても重要性が増し、また、実社会においても人材育成の要請が高まっている情報科学=インフォマティクスに対応するため、新しく情報理学研究室を設置しました。情報科学をキーワードに、私たちは物質科学・生命科学の今以上の融合を図り、多様な学術的問題に挑んでゆきます。
 学部・大学院教育においても、私たちは、こうした学問分野のコアに根差しつつも学際的展開を重んずる姿勢を大切にしています。学部生諸君は、自身の興味の対象を中心に広い自然科学の分野の知識を身につけ、自然科学における物事の考え方の基本を学びます。その中で、高校での学びとは異なり、多様な物の見方、時として得られる多様な答えの重要性を自分のものとしてゆきます。大学院の博士前期課程では、さらに専門的な知識・考え方を修得して最先端の研究に取り組み、論理的に問題に取り組むための分析し、考える力を養ってもらいます。さらに、博士後期課程の諸君には、今そこにある学術的課題を解くだけでなく、次の段階として解かれるべき問題を見出し、問題解決に繋がる形に問い直すという高度な能力を身につけてもらいます。こうした、考える力、問う力こそは、大学で学んだ学問領域に留まらず、社会の中での様々な局面で強力な武器となるはずです。自らが展開する最先端研究を元にした、あるいは、供に研究することを通じた学びを若い皆さんに提供できることを、私たちは喜びと誇りとしています。自然科学に興味がある皆さん、まだ誰も知らない知のフロンティアに挑みたい皆さん、是非、私たちの元で学び、一緒に研究してみませんか(2024年4月)。