(2) X線用光ファイバーの開発  -X-ray fiber optics -

新しいX線用光ファイバー光学系の実現に向けた実証実験を行っています。 このファイバーは中空コア構造をもち、コア中でX線は、全反射を繰り返しファイバー軸方向に導かれます。 実現すれば、X線ビームの照射位置・角度・タイミング制御等への応用が考えられるため、 ビームを「曲げる」、「ずらす」、「遅らせる」ための個々の要素技術の開発を進めています。 これまでに、波長1ÅのX線に対し、長さ70 cmのファイバーにより、出射ビームの向きを±40 mradの 範囲で制御することに成功しました。また、ビームのシフトを、長さ1.5 m、内径 20 mm のファイバーで行い、掃引範囲±75 mmを達成しました。 さらに、ファイバーを曲げてX線軌道を伸長させたときの時間遅延をX線ストリークカメラを用いて観測し、十数ps の遅延を実証しました。 また、ファイバーの軌道を機械的に簡便に制御できる仕組みを考案し、実証を行いました。



*科研費 挑戦的萌芽研究 (文科省) H24-25年度
*A-STEP JST H23-24年度 
*2015年5月29日に「X線分配装置およびX線分配システム」が特許登録されました(特許番号5751665)。
*主な論文
    Y. Tanaka et al., Controlling X-ray beam trajectory with a flexible hollow glass fibre, J. Synchrotron Rad., 21, 61-65 (2014)
    Y. Tanaka et al., X-ray beam deflection control with a flexible capillary, J. Phy. Conf. Ser., 425, 052017 (2013)
    Y. Tanaka et al., X-Ray Beam Transfer between Hollow Fibers for Long-Distance Transport, AIP Conf. Proc., 1741, 040029 (2016)


  • Outline
  • Topics
    • TR-XRD
    • X-ray fiber optics
    • X-ray excitation
    • Seeded FEL
  • Lecture
    • 物質科学入門 (1年)
    • 量子力学I (2年)
    • 物性論I (3年)
    • 基礎ゼミナール (2年)
    • 先端光ビーム科学
      (大学院)
    • フォトンサイエンス特論 (大学院)
  • Achievement
    • Publication
    • Invited Talk
    • Presentation
    • Patent
  • Schedule
    • 2022-2025
    • 2018-2021
    • 2014-2017
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