有用なサイト

 世界中には非常に多くのWebページ、サイトがあるが,大部分は見るに値しないものであるといってもいい。有害なものも多数ある(うっかり接続しただけで,コンピュータウイルスに感染したり個人情報などを盗まれたりする危険なものさえ存在するといわれている。そのほか,アダルトサイトやうわさ・中傷などの書き込みが多い電子掲示板(Bulletin Board System, BBS)などもある。)。しかし、検閲などの無い自由な発信ができるということがインターネットをここまで発達させた原動力であったことを考えると、有害なサイトを完全に無くすことは不可能であり、使う人の自覚とモラルが重要である。Webページが事実の伝達を目的としているか、あるいは宣伝を目的としているか、また担当責任者に連絡が取れるようになっているか等、各自が情報の質を判断して取捨選択する必要がある。

1. URL(Uniform Resource Locators)

インターネットでは、通信相手を特定する必要から、個人、コンピュータ、情報は何らかのaddressを持たなければならない。インターネットアドレス(IP address)あるいはドメイン名と呼ばれ、ピリオドで区切って連ねた階層的な名前で表す。管理は非営利法人であるICANN(Internet Corporation for Assignment Names and Numbers)及びその下部組織(日本ではJapan Network InformationCenter:JPNIC、及び日本レジストリサービス:JPRS)が行っている。JPNICが管理しているのはjpドメインであり、ドメイン名は以下の様に決められる。
 <コンピュータ名>.<組織名>.<組織属性>.jp
(例)http://www2.eng.u-hyogo.ac.jp/~r976000a/index.html
  1. jp:TLD(TopLevel Domain:トップレベルドメイン)
  2. TLDとしては3種類ある。このうちgenericTLD、internationalTLDはJPNICの管轄外。
    (a) nationalTLD 国別。日本jp、韓国kr、中国cn、米の教育、政府、軍関係機関edu,gov,mil等
    (b) genericTLD 一般。企業com、企業(商用)biz、非営利団体org、ネットワーク関連組織net等
    (c) internationalTLD 国際。国際機関int

  3. ac:SLD(SecondLevel Domain:セカンドレベルドメイン)
  4. (a) 属性型jpドメイン名:高等教育機関と学校法人ac、企業、18才未満対象の教育機関ed、政府機関go、任意団体gr、ネットワークサービス団体ne、非営利団体等or、ネットワーク管理組織ad、地方自治体lg
    (b) 地域型jpドメイン名:例えばcity.himeji.hyogo.jp(兵庫県姫路市)等
    (c) 汎用jpドメイン名:例えばwww.xxx.jp。xxxは1文字以上15文字以下で日本語も可

  5. サードレベル以下は各組織でつける
  6. u-hyogo:組織名
    eng:サブ組織名
これらでコンピュータが特定される。
http://wwwのhttp(HyperText Transfer Protocol)はWWWサービスで通信をおこなうためのプロトコル名であり、://は単なる分離記号である。この部分(http://)は省略可能である。~r976000a/index.htmlは呼び出すファイルの指定を示し、省略されている場合は所定のページ(トップページ)が送り返される。

2. Webペー ジは批判的に読む必要がある。

以下は著者(個人、団体)に記述内容の責任を持つ姿勢が伺えるかどうかの観点から評価する基準の一例である。
 (1) Webページ作製の目的は?    (事実の伝達、解説、宣伝、教育、その他)
 (2) Webページの対象は?          (専門家、学生、一般人、その他)
 (3) Webページは著者のオリジナルか?         (はい、いいえ、不明)
 (4) 著者の経験、専門、立場がわかるようになっ ているか?(はい、いいえ、不明)
 (5) 内容は明快か?                   (はい、いいえ、不明)
 (6) 必要なリンクは的確になされているか?        (はい、いいえ、不明)
 (7) 著者に連絡がとれるようになっているか?       (はい、いいえ、不明)
 (8) 作製(更新)日付が明記されているか?        (はい、いいえ、不明)
 

3. 有用なサイト

  1. 兵庫県立大学など兵庫県関係サイト
  2. (a) 兵庫県立大学(http://www.u-hyogo.ac.jp/
    (b) 兵庫県立大学理学部(http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/
    (c) SPring-8 (http://www.spring8.or.jp/top.html)
    (d) 兵庫県庁(http://web.pref.hyogo.jp/
      
  3. 検索サイト
  4. (a) Google (http://www.google.co.jp)
     キーワード入力による全文検索型検索サイト。独特のサイト格付け。
     
    (b) Yahoo!JAPAN (http://www.yahoo.co.jp/)
     多分野にわたるディレクトリー検索。キーワー ド入力検索にも対応。ニュース,地図,無料メールアドレスなど。
     
    (c) goo (http://www.goo.ne.jp/)
     老舗の検索サイト
     
    (d) Infoseek (http://www.infoseek.co.jp/) 
     英和・和英・国語のマルチ辞書が使える。
     
    (e) Metacrawler(http://www.metacrawler.com/)
     複数の検索サイトをまとめて検索するメタサーチサイト。

  5. 研究で利用されているサイト
  6. (a) Automated e-print archives (https://arxiv.org/)
     物理,数学,コンピュータ科学などの論文(プレプリント,e-Printと名乗っている)を研究者が自分で登録して世界中の研究者に公表しているサイト。
     1991 年にアメリカ合衆国のロスアラモス研究所に作られた。開発者のPaul Ginsparg博士がコーネル大学に2001年に移ったのに伴い,コーネル大学のarxiv.orgというサイトに移動した。

    (b) APS Journal (https://www.aps.org/)
     アメリカ物理学会が発行している物理学の論文を掲載している学術雑誌(Physical Review Letters,Physical Review Bなど)を,コンピュータの画面上で見ることができ,紙に印刷することもできる。目次と論文の要約を見るのは無料。本文を見るのは有料であるが、兵庫県立大学は,大学として契約しているので学内のコンピュータからは自由に閲覧できる。ただし,大量の論文の一括ダウンロードは重大な契約違反であり閲覧禁止処置を伴うので慎まなければならない。過去の論文にまで遡って電子化されており、著者名,キーワードなどで検索ができること,ある論文を引用している論文すべてを調べることができるなど,紙の雑誌にはなかった多くの利点がある。

    (c) NATURE (https://www.nature.com/)
     イギリスの出版社が発行している「Nature」という学術雑誌のオンライン版。http://www.naturejpn.com (http://www.natureasia.com/japan)に日本語のページもある。

    (d) JPSJ (https://journals.jps.jp/journal/jpsj)
     日本物理学会の発行している学術論文の掲載雑誌Journal of the PhysicalSociety of Japan のオンライン版。

    (e) アメリカ化学会 (http://www.acs.org/)
     アメリカ化学会のホームページ。化学に関連した幅広い分野で専門誌を発行し、現在その数は30誌を越える。

    (f) Entrez (http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Entrez/)
     生命科学分野のための総合検索エンジンEntrezのサイト。文献,ゲノム情報,遺伝子の塩基配列,タンパク質の構造情報などを検索できる。
     データの種類は多岐に渡るが,関連性のあるデータ同士がリンクされることによって出来るだけ多くの関連データを最小限の操作で引き出せるように工夫されている。

    (g) 生体高分子の立体構造データベース (https://www.rcsb.org/)
     (または国内ミラーサイトhttps://pdbj.org/)
     タンパク質や核酸など生体高分子の立体構造データベースでProtein Data Bank(PDB)と呼ばれている。
     DNAではどのような塩基配列でも特殊な例外を除いて二重らせん構造を形成するがタンパク質ではタン パク質を構成するアミノ酸の配列の違いによってその立体構造に多様性が生じる。従って,DNAでは特殊な立体構造を持つ場合を除けば立体構造に多様性は見られないが、タンパク質では立体構造の多様性が機能の多様性を生み出しているため, 主にタンパク質について立体構造情報に特化したデ―タベースとしてPDBが運営されている。

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最終更新日:2016.03.30