兵庫県立大学
数学談話会

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数学の研究対象は広大であり, その可能性は無限大です. 異分野との融合が新たな知見を生み出す源泉であるという認識のもと, 本談話会では, 研究者・院生を対象に, 異分野との接点を深め, 革新的な研究の発展に寄与することを目指します.

第2回

2025年5月30日(金) 15:00---16:00, 兵庫県立大学姫路工学キャンパスC棟C301
三上渓太氏 (兵庫県立大学大学院情報科学研究科)
講演題目: Continuum limit for Laplace and Elliptic operators on lattices
アブストラクト: 本講演では、離散ラプラシアンの連続極限に関する学習院大学の中村周氏と兵庫県立大学の只野之英氏との共同研究を解説する。まず、既存の中村-只野による成果を拡張し、格子上の離散作用素が一般化されたノルムレゾルベント収束の枠組みにおいて二次楕円型作用素へ収束することを示す。次に、六角格子および正方格子上の具体例において同様の収束性を厳密に示し、その背後にあるリゾルベント評価などを解説する。

第1回

2024年11月7日(木) 14:40---15:40, 兵庫県立大学姫路工学キャンパスC棟C301
牛島顕氏 (兵庫県立大学国際商経学部)
講演題目: 実射影幾何学から導かれる、双曲三角形の性質
アブストラクト: 定曲率 -1 の完備単連結リーマン多様体である双曲平面は、実射影平面上のケーリー・クライン幾何学の一種として構成することができる。この構成により、双曲平面上の三角形の性質の幾つかは、実射影平面の三角形の性質に由来することがわかる。そのような性質としてチェバの定理とメネラウスの定理を紹介し、実射影平面を用いることによる拡張や双曲多様体論への応用についても紹介する。