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 身の周りの物質変化から生命活動まで、あらゆる現象の背後には分子の反応が深く関わっています。それを理解するためには、「反応がいかにして進むのか」という素朴な問いに深く踏み込み考えてみる必要があります。例えば、網膜の中で外界から入ってきた光を感知するためのタンパク質であるロドプシンには、真っ先に光を捉えるレチナールという色素分子が含まれています。光を吸収したこの分子はわずか 10 兆分の 1 秒で形を変え、これが生体信号のきっかけを作ります。まさに視覚の最初の出来事は一瞬の間に起こる分子の光反応なのです。こうしたミクロな分子の世界で起こる一瞬一瞬を捉え、あたかも分子一個一個を手に取って眺めるようにして理解したい。それこそが私たちの研究に向かう原動力です。
 本講座では、100兆分の1秒しか光らない特殊なパルス光や走査型トンネル顕微鏡を駆使して、分子ごとの振舞いを描き出す技術の開拓をめざしています。また、放射光や X 線自由電子レーザーなどの最先端光源を用いて、気相原子・分子・イオンの反応の精密観測と仕組みの解明を追究しています。

スタッフ
  • 教授  竹内 佐年 分子分光、超高速分光、単一分子分光
  • 准教授 下條 竜夫 放射光化学、気相分子ダイナミクス
  • 助教  相賀 則宏 表面物理化学、単一分子分光


  • 研究に答えはない。失敗もない。

    連絡先
    兵庫県立大学大学院 物質理学研究科 竹内 佐年
    〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都 3-2-1 播磨理学キャンパス 研究棟 213 号室
    TEL: 0791-58-0167 E-mail: stake (at) sci.u-hyogo.ac.jp
    (at)を@にかえて送信ください。