・研究内容

われわれの研究室では、大型放射光施設SPring-8・X線自由電子レーザー施設SACLA・低温電子顕微鏡(CryoEM)・各種分光計測を駆使しした構造解析および生化学的実験から、生体内において金属が関与する生命現象を化学的に理解することを目指しています。

主な研究テーマとしては、

   
  • 動的構造解析に基づいた金属酵素の反応機構の解明 (當舎)
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  • 細胞呼吸に関わる酵素の構造と機能の研究 (村本 准教授)
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  • タンパク質間相互作用による生理反応の制御機構に関する研究 (當舎)
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  • 金属含有型センサータンパク質の反応機構解明 (東田)
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  • 鉄吸収に関わるタンパク質の構造生物学 (當舎(共同研究))
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    に取り組んでいます。

    いずれの研究テーマにおいても構造解析がキーになりますが、これからは特に、個々のタンパク質の動きや、細胞内でのタンパク質間の相互作用に注目した「動的」構造解析に力を入れた研究を展開したいと思っています。内容は基礎研究になりますが、健康や疾病、地球環境とも関連が深い研究対象になりますので、応用研究の土台となることが期待されます(少しだけ応用研究にも取り組んでいます)。


    ・兵庫県立大の学生の皆様へ

    當舎研究室では、「兵庫県立大の地の利」=「理研SPring-8に容易にアクセス可能」を最大限にいかして、我が国が世界に誇る最先端の計測技術を利用して研究に取り組んでいます。せっかく兵庫県立大学播磨キャンパスにきたのですから、この恵まれた研究環境を楽しんでみませんか?
    SPring-8を用いた実験以外にも、様々な研究手法を得意とする国内外の研究グループと共同研究を行っておりますので、皆さんもそのような共同研究に参画するチャンスがあります。

    上にあげたような研究を遂行するためには、動的構造解析に必要となる物理化学の知識、タンパク質と金属の相互作用や反応性を理解するための生物無機化学の知識、そして、生体分子であるタンパク質を取り扱うための生物化学の知識が必要となります。逆に言えば、當舎研での研究に取り組めば、幅広い知識が得られるということです。もちろん、そのためには、日々の努力が必要になりますが、研究室で得られる知識は、皆さんの糧となり、きっと役に立つと信じています。

    皆さんの勉強・研究を手助けするために、當舎研究室では、研究進捗報告会や論文紹介、さらには、学生同士での勉強会を行っています(連携講座細胞膜超分子複合体機能解析分野(杉本研)と合同)。また、理化学研究所生物系ビームライン基盤グループのChristoph Gerle研究員およびChai Goplasingam研究員のご厚意に甘えてCryoEMの勉強会に参加させていただいています。

    研究が進み、成果が得られれば、学会発表や論文発表にも挑戦していただきます。なかなか最初は難しいと思いますが、発表の要旨を書いて、発表スライドを自分で作ることができるように指導します。これまでに當舎と一緒に研究をしてきた、皆さんの先輩方も学会発表や論文発表を行い、数々の受賞歴があります。頑張れば皆さんにもきっとできると思います。

    ちょっとでも興味を持たれた方は、一度、研究室に遊びに来てください。連絡、お待ちしております。


    ・OB/OGの皆様へ

    吉川信也先生、城 宜嗣先生が育んできた由緒ある細胞制御学II講座を2023年4月より當舎が主宰することになりました。研究に教育に頑張っていきたいと思います。
    さて、卒業・修了されてから、だいぶ年月がたつ方も、最近、卒業・修了された方も、自分たちがやっていた研究が現在、どのようになっているか気になりませんか?是非、研究室に足を運んでください。現役の学生にとって、先輩方と話すことは、とても良い刺激になると思います。おもてなししますので、よろしくお願いいたします。