最初に戻る | [高橋 慶紀] の最初へ | 前のページへ


量子力学 III

2 単位 3 年後期 担当 高橋 慶紀


ねらいと対象

この講義は、量子力学 I, II をすでに履修しているか、または講義の 内容をよく理解している学生を対象としています。量子力学について、より 進んだ内容について学生が理解を深める手助けとなるようにと考えています。 学生自身が積極的に内容について理解しようとする自助努力が大切であり、 講義で教わることが全てあるとは考えないようにしてください。 講義の内容は、量子力学 I, IIで説明される内容がよく理解されている ことが前提となっています。具体的には1粒子問題に関する Schroedinger 方程式や、 その束縛状態についての解法などについて、ある程度の知識があることが 前提となっています。測定結果の解釈などの説明の折には、光と電子の相互作用を考える 必要も生じます。したがって電磁気学の素養も必要となります。学年進行に伴い、 いろいろな科目の内容が互いにより密接な関係をもってきます。

この他、初年度に開講されている基礎的な微積分に関する知識、線形代数学(行列や 行列式について)についての基本的な理解があると仮定して講義が行われます。 この面について不安を感ずる学生は、練習問題を解くなどしてよく復習しておいて 下さい。毎年感じることですが、多くの学生について計算のしかたなどの基礎的な トレーニングが不足しています。

以上の趣旨を理解して、量子力学についてさらに詳しく勉強したいという 意欲的な学生の積極的な受講を歓迎します。 成績の評価については、すでに行った小テスト、12月末提出締切りのレポートのできばえ、 期末試験の成績を総合して成績をつけます。

主な内容

教科書、参考書など
講義ノート
第1回:10月6日
これまでの簡単な復習
第1回の内容: epspdf
第2回:10月13日
復習の続き: 波動性と不確定性関係、境界条件と定在波、進行波
第2回の内容: epspdf
第3回:10月27日
対称性と保存即、簡単な例題、関数と演算子の変換
第3回の内容: epspdf
第4回:11月10日
演算子の行列表示、ユニタリ演算子と行列、固有関数の直交性と固有値問題の簡略化、対称性と保存則
第4回の内容: epspdf
第5回:11月17日
いろいろな対称性とその利用として、並進対称性、並進対称性と運動量の保存、周期的ポテンシャルの問題、 対称性とエネルギー準位の縮重
第5回の内容: epspdf
第6回:11月24日
小テストの実施(30分)、回転対称性、球対称性、角運動量の固有状態
第6回の内容: epspdf
第7回:12月1日
レポート問題の配布、角運動量の行列表示、球対称性とエネルギー準位の縮重、スピン角運動量について
第7回の内容: 第6回の内容に含まれています。
第8回:12月8日
摂動理論(エネルギー準位の縮重のある場合)、摂動理論の応用(磁場中のゼーマンエネルギー、 ゼーマン効果)
第8回の内容: epspdf
第9回:12月15日
スピン・軌道相互作用とエネルギー準位の分裂、異常ゼーマン効果
第9回の内容: epspdf
第10回:12月22日(レポート提出締切)
第10回の内容: epspdf
第11回:1月12日
既約テンソル演算子、Wigner-Eckert の定理と選択則、多粒子系の量子力学、粒子の同等性と 粒子の互換に対するハミルトニアンの対称性、完全対称の状態の作り方
第11回の内容: epspdf
第12回:1月19日
完全反対称の状態の作り方、Slater 行列式、完全反対称の波動関数の作り方の例
第12回の内容: epspdf
第13回:1月26日
相互作用による原子の多重項分裂、原子内の交換相互作用、Hund 則について
第13回の内容: epspdf